問いと答え
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- 人間関係
人付き合いが苦手です。相手に嫌われず、自分もしんどくならないようにするにはどうしたらいいですか?
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ANSWER. 05
あまり気の合わない人に遊びに誘われて気が乗らないといった経験は、時々あると思います。私も人付き合いは得意ではないですし、実際、誘われたけどお断りする、ということもよくあります。 もっとも、私は人付き合いについて、次のようにある程度割り切った考え方をしています。そうすることで、「人付き合いが苦手であること」は自分の中で大きな問題ではなくなりました。 ◆2・7・1の法則 人間関係に関する考え方の一つに、「2・7・1の法則」というものがあります。これは、自分の周囲の人のうち、2割とは気が合い、1割は気が合わず、7割はどちらでもない、という法則です(人によって割合は上下すると思います。個人的には1・8・1くらいの感覚です。)。 この法則によれば、自分と気の合う人は10人に2人しかいません。 そして、この2人とは気が合うので、「気乗りしない」とか「しんどい」と感じることはあまりないと思います。他方、気が合わない1人とは、何をどう頑張っても徹底的に気が合いません。何とかしようと思っても自分がすり減るだけですので、関りを持とうとしなくても大丈夫です(割り切りその1です。)。 そうすると、「人付き合いが苦手」と感じる場面の多くは、残る7人との関係においてだと思います。 ◆問いを2つに分けて考えてみる ここで、なるべくシンプルに考えるために、この問いを「嫌われないためにはどうしたらよいか?」という問いと、「自分がしんどくならないためにはどうしたらよいか?」という問いの2つに分けてみます。 1つめの問いの答えは、「相手を思いやって行動すること」だと思います。 私の強い実感として、これができれば、相手も自分のことを大切にしてくれる場面が増えるように思います。 そうすると、お互いに「相手のために何かしてあげたい」という良い人間関係ができ、その人との付き合い方で悩むことは確実に減ります。 (ただし、「嫌われたくない」という動機だけで行動することはお勧めしません。「嫌われたくない」、「何かしてくれるかも」などと見返りを期待すると、それを裏切られたときにかえってストレスになります。他人のために何かすることは、それ自体、充実感や清々しさを得られる行動なので、「その人のため」という純粋な気持ちが大切だと思います。) 次に、2つめの問いの答えは、「無理はせず、できるときだけやればいい。」です。 自分の気持ちや体調、時間などに余裕がないときに、無理をする必要はありません。相手に思いやりを示すことができる場面は、日常生活にいくらでもあるので(普段の何気ないやり取りの中でも良いです。)、ある場面ではそのように行動できなくても、別の場面で行動できれば、相手にも伝わります。 具体例として、私の知人で、飲み会の2次会には絶対に参加しない、という方がいます。 その代わり、その方は、仕事で他の誰よりも高いパフォーマンスを発揮します。 そのため、2次会に参加しないことで嫌われるどころか、とても多くの人から信頼されています。 ◆まとめ 細分化した2つの問いへの答えを合わせた、「できるときだけ、相手を思いやって行動する」というのが、私の割り切った考え方です。「できるとき」の範囲は人それぞれなので、これを他人と比べる必要は全くありません。 無理をせず、その時自分ができることだけをやればいいと考えれば、人付き合いが今より少し楽になるかもしれません。持ちが大切だと思います。)
- 山崎慶一郎
- 弁護士 / 30代 / 男性